FF金利とは

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今年に入って、アメリカがFF金利(政策金利)を段階的に引き上げており、市場では様子見ムードが広がっています。この記事ではFF金利とは何か?についてまとめます。

FF金利とは

FF金利とは、フェデラル・ファンド(Federal Funds)レートのことです。フェデラル・ファンドとは、米国の銀行が連邦中央銀行に預けている無利息の準備預金です。米国では銀行間で日々このファンドの過不足を調整し合っており、そのときの金利を指します。日本のコール市場の「無担保コール翌日物」金利に相当する米国の代表的な短期金利です。米国の金融政策の方針を決定する連邦公開市場委員会(FOMC)においてFF金利の誘導目標が示されることから、米国における政策金利としての意味合いが強い短期の指標金利です。また、米国の金融政策の意思決定機関である連邦準備制度理事会(FRB)が、民間銀行向けに貸し出しする際も、このFF金利に一定幅の金利を上乗せして行います。

(出典:SMBC日興証券)

上記文面だとわかりにくいのですが、要約すると下記の様になります。

  • 銀行間融資の際の貸出金利
  • FRBが民間銀行に貸し出す際の基準
  • 民間銀行が民間企業や個人に貸し出す際の金利の基準

FF金利が上がるとどうなる?

FF金利は民間企業がお金の貸し借りをする際の基準となっている大きな指標であり、上昇すると下記の様な事が起こります。

  1. 市場での通貨流通量が少なくなる
  2. 米ドルの他通貨に対する価値が上昇する
  3. 株価下落
  4. 債券価格が下落(金利は上昇)

(1.)FF金利が高くなれば金利が高くなれば民間人はお金を借りづらくなりますが、(2.)米ドル自体の無リスク利子率も高まりますので、世界中の投資家がこぞってドルを買い漁るようになります。(3.)また、「株なんか持ってるより、金利が高くなってる債券買った方が安全にお金増やせるよね」と考える投資家も増えますので株価も下落します。(4.)そして、既存の債券よりも、これから発行される債券の方が金利が上がり、条件が良くなるため、債券価格も下落(金利は上昇)します。

FF金利を使ってFRBが行いたいこと

一言で言えば「物価の安定的な上昇」です。 FRBは物価目標として2%程度の安定的な伸びを目指しています。しかし、2021年の米国消費者物価指数は平均4.7%で推移し、足元の2022年4月にいたっては8.3%になってしまっています。FRBにとっての絶対目標は「インフレのピークアウト」と言えるでしょう。直近におけるFRBの金利引き上げの意図に関しては次回ブログにて綴ります。

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