「QYLD」。最近よく耳にしますよね…。私がよく見ている、FIREを題材にしたYouTuberも購入していました。
配当利回り12%超え(2022年5月26日現在)の脅威のETF。
この銘柄の詳細と個人的な感想を綴ります。
QYLDとは
正式名称は「グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF」でティッカーシンボル「QYLD(キュー・ワイ・エル・ディー)」と読みます。
「グローバルX」という会社が管理している「NASDAQ100」指数に連動した、「カバード・コール」戦略をとったETFです。
もっと分かりやすく言うと、NASDAQ100指数連動の運用益を放棄して、一部配当金として受け取る(カバードコール戦略)金融商品ってことですね。
QYLDのポイント
キャピタルゲイン(資産価値の上昇)を放棄し、インカムゲイン(配当収入)に振り切ったETFです。しかも毎月配当!!月々のお給料が増えた気分になってうれしいですよね。
面白味みとしては、NASDAQ100という「イケイケのアメリカ株の中で、さらにイケイケの企業のみを集めた詰め合わせパック」を連動指数として置いてある所でしょうか。
例えるなら、「AKBの中の、さらに人気のある『神7』だけでCDだす」みたいな。
例えが古いですかね?ハンカチ世代なもんで…
QYLDチャート
一定の条件を除いて値上がり益を放棄していますので、基本的には右肩下がりのチャートになっています。
基準価格が上昇するタイミングっていつ?(マニアックな話なので飛ばしてOK)
結論から言うと、NASDAQ100が上がりまくってイケイケの時はQYLDの価格も上がります!当たり前か (;^_^A)
もっと細かく言えば、NASDAQ100の上昇局面ではコールオプションの買い手が増え、受け取れるオプションプレミアムが多くなるため、ファンドへの再投資金額が多くなり基準価格が上昇します。(なんのこっちゃ。マジで読み飛ばしてOK)
カバードコール戦略をとっていますが、基準価格が絶対に上がらないわけではありません。
(1)毎月第3金曜日の基準価格の1%
(2)受け取ったオプションプレミアムの半分
のいづれか低いほうが毎月支払われる配当の上限になり、受け取ったオプションプレミアムに超過分があれば、ファンドへ再投資されます。
なので、オプションプレミアムが2%を超えている場合、基準価格の1%を上限として月々の配当が支払われる為、年間で最大12%の配当利回りが受け取れる可能性があります。(最高!)
しかし、直近で起きているような下落局面(スタグフレーション懸念・ウクライナ侵攻)では売却したコールオプションのプレミアムが減ってしまう為、NASDAQ100指数の下落とオプションプレミアムの値下がりのダプルパンチを喰らってしまうってことです。
上昇局面ではコールオプションのプレミアムは上がるため、値上がり益は放棄しているものの、ファンドへのプレミアム超過分の再投資で基準価格は上昇します。
しかし、オプションのプレミアムが上がるとはいっても、オプション市場のバイヤー側のリスク許容度の範囲内での価格の為、再投資したところで実際のNASDAQ100の上昇幅までは行かないんですよ。悲しいことに。
個人的感想
僕としては買おうとは思わないですね(;^_^A
高配当投資の醍醐味って、資産価値が維持ないしは上昇している上に配当金まで頂けるってのが嬉しいわけで、、
配当金として手元にいっぱいお金が入ってきても、元々の株価が下がってたら悲しいし不安になると思うんですよ、やっぱり。
あと、経費率は0.60%ですが、プレミアムの売買でさらに別の経費を払わされている気になっちゃうんですよね…
批判を恐れずに言うとカバードコール戦略は、ETFの仕組み上タコ足配当が出来ないはずなのに、その仕組みを搔い潜った新しいタコ足配当戦略だと感じます。
指標としている指数が強力すぎて、悪い投資商品の様に感じづらいですが、少なくとも下落局面をいつか経験することを前提とした中長期保有には適していないと思います。(酒飲みながら書いているので少し過激な表現になってしまっていますね…申し訳ございません。)
とはいっても、配当金込みの累積リターンはプラスみたいだし、好きな人は好きなんじゃないですか。好みの問題です。
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